自分が使った花材事典:ハゴロモジャスミン

2019年6月12日

町中で、一番よく見かけるジャスミンです。切花では出回りませんので、育てているものを切って使います。

(下の画像は、生けているわけではありません。花瓶に放り込んでいるだけです)

ハゴロモは、花つきの良さと、香りの良さで、生けて楽しい花材です。
5月上旬から中旬くらいに住宅地をあるくと、独特のジャスミン香を感じて、「おや」と思うと、垣根にびっしりジャスミンが咲いているようなことがあります。
たいてい、花が押し合いへし合いするくらいに、ぎっしり咲いています。それが、まあ香ること。特に、夕方からの香りのたち方はものすごく、狭い部屋に飾っていると、息が詰まるような気になります。

一枝あるだけでも、相当香ります。

葉っぱとつるも、使い甲斐があります。

下垂する線が作れて、しかも適度な曲線があり、濃い緑の葉でポイントも作れます。

しかし、庭から切ってきて使うのは、なかなか処理が面倒なことがあります。
特に、生育旺盛な株だと、さばくのに苦労します。
何に苦労するのかと言うと、よほど人為的に誘引された枝でないと、ジャスミンは絡まり放題にからまって育ってしまうからです。
画像のジャスミンは、からまって、どっちが根元なのかも分からなくなっているのを、根気よくほぐして花瓶に挿したのです。

切りやすいところで切って来たので、「生けやすい都合」にはかなっていませんでした。てゆーか、本当は生けやすいように切りたかったんですけど、そんなことができないほど無茶苦茶にからまっていたので、仕方なかったのです。

そうやってほぐしていくうちには、変なところで切ったためにできた「きれっぱし」がたくさん出ました。

きれっぱしを集めて小瓶にでも挿しておくと、ちゃんとジャスミン香が楽しめます。