自分が使った花材事典:ヤシの芯

2019年5月15日

ヤシの葉の、一番真ん中の芯の部分です。

↑これ、1mくらいの長さでした。

「芯」は、普通のヤシの葉と違い、まだ出たての「芽」みたいなところなので、薄く、柔らかく、しなやかです。

「ヤシの芯」というのは、ヤシの木の、てっぺんの真ん中あたりから切ってきた葉っぱで、出てきたばかりで、完全に開いてもいないような部分のことです。

↓こんな部分にある葉っぱです。

そんな、ヤワヤワの新生児みたいな葉っぱなので、全然しっかりしていなくて、持ちはよくありません。それに、そんなに気軽に花屋の店頭に置いてあるものでもありません。かなり大きないけばなの稽古場の花材とか、撮影用などに使われるのが主だと思います。

持たないと分かっていても買ってしまうのは、この独特の美しさゆえです。

やっぱり普通のヤシと違うんですよねえ、この線の重なりとか、若い緑の瑞々しさとか。

ヤシの芯を見ていると、「葉っぱというものは、折りたたんで収納するために、こういう形をしてるんだな」ということがよく分かります。

アコーディオンカーテンみたいになってます。
これをたたむと、こうなります。
↓ ↓ ↓

まだ、「畳まれてた」状態にもどせるくらいの新芽なんですね~。

ヤシの芯は、先の方はペローンと垂れるので広がっていますが、根元の方は「折りたたみ状態」に近いことが多いです。

↓こんな風にペタッとなってるのですが、

茎のところを手先でささっと曲線に癖付けすると……

↑こんな風に開くこともできます。