自分が使った花材事典:ピンクッション

2018年9月6日


まち針をたくさん挿した針刺し(=ピンクッション)に似ているので、この名があります。



オーストラリアの花です

ピンクッションは、オーストラリア産の花です。
バンクシアとか、プロテアとか、レウカデンドロンなどと同じ、ヤマモガシ科です。
いつだったか、オーストラリアの自然を題材にしたような写真集を見ていて、岩山みたいなところに、当然のようにピンクッションそっくりな花(明らかに、そいつもヤマモガシ科)が生えているのを発見し、オーストラリアの大地ってすげえなあと思いました。

独特な風貌が面白い

ピンクッションは、何といっても、この独特な顔が面白い。

色は、この画像のように、オレンジが主流ですが、たまにもう少し黄色っぽいのもあります。また、開き方がやや違うものもあります。画像のピンクッションが、一番スタンダードな種類です。

ピンクッションの茎は、上の画像のようにまっすぐなものがほとんどですが、稀にぐいっと「くの字」に曲がっているようなのも入ります。
いけばな的には、「曲がり」の方が使い甲斐があって面白いです。
しかし、多分「曲がったきゅうり」と同じことで、品物的には「まっすぐなやつより身分が下」なんだと思います。
「曲がり」は、アレンジメントに使うときは、使いにくいので私も短く切ってしまったりします。しかし、「まっすぐな花の方がエライなんて、誰が決めたんじゃい」と思っています。
「輸送」「保管」のことを考えると、たしかに花はまっすぐなほうが、色々と好都合なんですよ。
でも、それは商品の「目的」ではないじゃん?

おまけ画像

ある日、いけばなの稽古場でちょちょっと生けたものです。(ケータイ画像です)

後ろに少しだけ写りこんでいるのは、「勅使河原宏 書」です。(むしろそっちを見せろよ!と言われそうです)