自分が使った花材事典:フウセントウワタ

2019年1月9日

よく、秋の展覧会シーズンに出回る花材です。

丸い、不思議な形の実がついて、しかも、実の中から、わんさか綿毛が出てくるやつで、いけばな家に好まれる花材です。
素人の方は、「こんな植物、見たことも聞いたことも無い」と言われるかもしれませんが、実はそんなに珍しい植物とはいえず、ちょっと気が利いた花屋なら、バケツに入って売っているのを見かけます。また、鉢物でも出回りますので、その辺のお宅のお庭で見かけることもあります。うちの近所では、毎年フウセントウワタが実を付けているお宅が二軒もあります。
しかし、画像のフウセントウワタは、実は「珍しいフウセントウワタの切花」と言えるのです。
このように、枝が長くて、自然な葉が付き、つぼみも、花も、まだ小さな赤ちゃん実も付いているフウセントウワタの切花は、私ははじめて見ました。
↓普通は、せいぜいこんな感じの枝が出回るんですよ。

棒ッキレみたいな枝に、実がいくつか付いて、実の面白さだけでやっちゃってください、どうぞ!みたいな状態で出てくるのがフウセントウワタのデフォルトです。一番上の画像のような、伸びやかな線が出てくることは、まあありません。
「実だけ楽しんでね」みたいなフウセントウワタも、それはそれで面白いから使いますけどね。でも、自然な枝として出てくるフウセントウワタなんて、次はいつ触れるか分からないので、画像に残しておこうと思います。
↓なんと繊細なつぼみ。

↓翌日、つぼみが開いてきた……。

フウセントウワタは、花も美しいのに、花単体で切花になることはありません。その理由は、多分水揚げが悪いからだろうと思います。切ると、白い汁が出るタイプの植物なので、水揚げがよいはずが無いと思うのです。実になってしまえば、そんなに水揚げは関係ありませんが、花は水揚げに大きく左右されますからね。

そう思って、開くかどうか分からなかったつぼみがちゃんと咲いてくれたので、大満足です。

鉢物のフウセントウワタを見たことが無い人は、いけばなの先生でも、自然なフウセントウワタの姿を知らないだろうと思います。特に、こんな花だとは分からないでしょうね。実から、花の形が逆算できるタイプの植物ではないですから……。

↓こんな小さい実が付いてた!

さすがに、ここまで小さい実からは、綿毛は出てきませんでした。
↓作品にするときに、実をいくつか切り落としました。これも大事に取っておきます。

この実から、綿毛を取りたいので、捨てたりはしません。

実を割ってみると、中はこんな風になっています。


これが、あのー、フウセントウワタが、「男から女になる」と言われる所以なんです。(分からないお友達は、ママに聞いたりしないでね!)

で、上の画像を良く見ていただきますと、種がいっぱい並んでますけど、そこからキラキラした白い糸みたいなものが伸びているのが分かりますでしょうか。この白いキラキラが、やがて開いてきて綿毛になります。
綿毛を取ったら、本サイト:ストック花材のコーナーにアップする予定です。

《追記》
ストック花材のコーナーに、フウセントウワタの綿毛をアップしました。