自分が使った花材事典:イタリアンルスカス

2019年4月3日

いけばなよりも、フラワーアレンジの世界のほうで愛されている葉物です。

分かり易い緑の葉っぱですし、枝を数多く取っていける花材なので、「埋めること」を重要視するフラワーアレンジで便利に使われるのは良く分かります。

↓一本の姿は、こんな感じです。

私は、枝つきにもうちょっと色気があったら、もっといけばなの世界でも愛されるように思います。
手で曲げるだけで、ある程度は曲線を作れたりするんですけどね、イタリアンルスカスを使って「うまいねえ!」と言われるような作品は、あまり見た覚えがないかもしれません……。

でも一応、線にも塊りにもなります。そして、長さがあるので、「緑の、長い線を引きたい」と思ったら、使いようはある花材です。

↓葉の茂りの部分に寄ってみましょう。

きれいなグリーンなので、良いのは良いんですけど……ちょっときれいすぎると思うことがあります。あまりにも、絵に描いたような形と色って、なんかかえって使いにくいことがありますねえ。

今回のイタリアンルスカスには、実がいくつか付いていました。


これが熟してくると、真っ赤になります。実を見せるタイプの花材ではありませんが、たまに見つけるとちょっと嬉しいです。

イタリアンルスカスの枝は結構曲げに耐えてくれるので、こんな風に丸めちゃっても折れません。

↓枝を結んでしまうと、こんな感じになります。


でも、結び柳なんかと違いまして、結んでるのに「突っ立ってる感」がありません?
そういうところが、「色気が無い」ことにつながるのですな。

あと、イタリアンルスカスは、葉っぱがパラパラ落ち易いので、それを嫌う人もいます。てゆーか、私がそうです。
なんか、悪口風なことばかり書いちゃいましたけど、仕事では結構使ってますので、使い易い素材であることは十分認めます。(←この書き方にも、そんなに愛してるわけじゃないことがあらわれている!)