素人さん向け:すごく簡単で、安易な気持ちでできる花留め法

花瓶に花を生けるときに、簡単に花を挿せる方法を紹介します。きわめて安易な方法、安易な気持ちでできる、技術のかけらも必要ない技です。

この方法は、安易過ぎて、「役に立ちゃあいいだろう」式のやり方ですので、プロとしては大して褒められた方法ではありません。このやり方を多用するプロは、あんまし立派なプロじゃないです。(でも、本当に必要なときはやります)

要するに、ど素人さんのための、ど素人さんにこそ便利な技です。ご活用ください。
てゆーか、私は、このくらいのことは、割と一般の方に浸透した方法だと思ってたんですけど(結構、「裏技」として紹介されてるんだけど……)、つい先日、花業界外の人たちと話していて、「全然、知られてないな」ということが分かりました。

そこで、今回はまともに画像でやり方を公開したいと思います。
「バカにしてんのか?」って言うくらい簡単ですので、今すぐ真似できます。

※今回の画像では、私は花職人的技術は完全に封印してお送りします。花は、「放り込んでいるだけ」です。すべて花留めの力で留まっています。


※真のど素人さんは、△の留めのところが一番役立つ情報です

まず、下の画像をご覧ください。


広口の花瓶の真ん中に、たった一本で直立する花。なぜ倒れないのか?

画像のトリックではありません。
トリックは、花瓶に仕掛けられています。
分かった、花瓶の底に仕掛けがあるんだ!と思ったあなたはハズレですよ。ハズレだし、ミステリ作家にはなれませんな。

ミステリ作家なら、いかにもありそうな「底」の逆を行ってほしいです。(なぜミステリ作家談義になる!)「底」の逆、すなわち、瓶の口にトリックはあるのです。

瓶の口に寄ってみましょう。

……見える? PCから見てる人は、もう分かったかな?
瓶の口に、十文字留めが入ってます。

↓分かりやすいように、画像のコントラストを調整してみました。


もう見えましたね? 瓶の口に、セロテープが十字になるように貼ってあります。ただ、バッテンになるように、テープを貼っただけです。私は草月流いけばなで、十文字留めという技法に親しんでいるため、口に十字があるといろいろと話が簡単になるので、ここでは十字に貼ってみました。

もちろん、十字でなくても、どんな貼りかたをしてもその人の自由です。セロテープを貼るなどという留め方は、完全に「反則技」みたいなものですので、もはや守るべき美意識などありません。「井」に貼ったり、「*」に貼ったり、「二」に貼ったり、その場の都合でどうにでもしてしまいましょう。

しかし、真のど素人さんは、「△」が一番良いかもしれません。

小ぶりの花束を挿す例で、「△」の貼り方を見ていただきましょう。

たとえば、このくらいの花束を、口が広めの花瓶に挿すとして……

↓何も考えずに花瓶に放り込むと、こうなります。

花束の太さに対して、花瓶の口が大きすぎるので、パカッと広がって、真ん中が割れてしまっています。その結果、「中心がもっとも手薄」という、花束としては最悪の飾り方になっています。また、べろ~んと開いて、だらしない花にも見えます。

……とうときに、花瓶の口に、「△」にセロテープを貼ってみましょう。
↓つまり、こういう貼り方です。

そもそも、花瓶の口が広すぎるためにカッコ悪くなるのだから、このように、花瓶の口を人工的に狭くしてやれば、かっこ悪さが軽減されるはずです。

では、△にセロテープを貼った花瓶に、同じ花束を何もしないで放り込んでみましょう。

↓こうなりました。

……んね? 全然違いますね。
私は、「職人技は使いません」という約束を守り、ホントに放り込んだだけにしています。私的には、右に一本飛び出しちゃったスターチスを何とかしたいし、全体的にほんの少し広げてふわっと感も出したいですが、そういうことはしなくても、「ただ放り込んだだけ」でこれだけの差が付くのです。

使用前・使用後で並べてみましょうか。

使用前
使用後

右の「使用後」は、トルコキキョウが真ん中に立っていることが大きくポイントを上げています。こうやって比べると、「使用前」はいかに中央が隙だらけか分かると思います。
また、花瓶の中の「花の足」にも注目。使用前は、完全に「X」になっていますね。これだと、いかにも「合ってない花瓶に入れてる」のが見え見えです。

「使用後」のセロテープは、隠すことを考えないで使った場合、花瓶を間近で覗き込んだ人には見えてしまうこともあるでしょう。(葉っぱの付き方などによっては、どこからも見えないこともあるでしょう)


私なら、自分の家でやるときには、花の加減でうまいこと隠してしまうのですが、素人の方は、そんなことをしなくても結構! セロテープに気づく人などいません! また、きづいたところで、むしろ「おー、頭いい!」と言われるくらいのもので、「セロテープ見えてる、恥ずかしい人……」などとは絶対に言われません。

プロが、花展でセロテープ丸見えとか、ありえませんよ! やっちゃダメよ!!

でも、素人は、そこはOK! パッと見、小奇麗に飾れることのほうが重要です。

それに、セロテープって、マジで見え難いものなんです。貼る花瓶の材質にもよるんですけど、私が今回使った花瓶などは、口の外に相当はみ出してもあまり分かりません。
↓分からないのをいいことに、こんなにはみ出して貼ってます。

こういう、しょーもない技は、一度やって「自分には合わない」と思ったら、二度とやらなくていいです。無理して覚えるようなことではないのです。
でも、誰でも、今すぐに試せますし、テキトウな気持ちで花を生けたい人に、よりマッチする技なのです。
または、何年か後に、花束を飾ろうと思ったら「べろ~ん」って開いちゃうなあということが起こったとしたら、そのときに思い出して試してくださってもいいです。

このセロテープ技の欠点は、挿す花に、あまりボリュームがあると、セロテープが負ける、ということくらいですね。
じゃあガムテでやれば?ってうのはダメです。見えないからこそ、安易に貼って使えるのですから。

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